多気山

宇都宮西部の山。多気不動尊の石段や杉並木が前景となり、市街地の広がりと空のグラデーションを同一画面に収めやすい。春は桜、初夏は深緑、秋は紅葉、冬は澄んだ夜景が狙い目。夕暮れは車の光跡が曲線を描き、社殿の灯が温かいアクセントに。広角で空の量感を取り、望遠で街のパターンを圧縮。PLで反射を整え、露出はブラケットでハイライトを丁寧に守る。霧が出れば杉の列が奥行きをつくり、静謐な森の情景も美しい。放射冷却の朝は薄霧が谷を漂い、街の灯と森の黒が心地よく分離する。星景は稜線のシルエットと社殿の灯が好相性で、短時間露光でも画が締まる。苔むす石段や手水鉢を近接で添えれば質感が際立ち、定点の通い撮りに向く。