芭蕉の広場・芭蕉の道

芭蕉の広場・芭蕉の道は、『奥の細道』ゆかりの風景をたどる遊歩道。句碑や石標、古い街並み、川沿いの土手が点々と続き、句を詠むように断片的な情景をつなげて撮るのが楽しい。初夏はアジサイや花菖蒲、秋はすすきと夕暮れの空が旅情を添える。広角で道の曲線と木立の陰影を、望遠で句碑の質感や手元の和紙・硯の小物を切り取れば、文学の時間がにじむ写真になる。石畳や木漏れ日の斑点を前景に、露出を控えめに整えると落ち着いたトーンに。雨の日は傘や合羽の色が差し色となり、路面の反射が句碑を際立たせる。句を写した小紙片や万年筆を小道具に添えると、旅の記憶が写真に染み込む。