日野まちかど感応感(旧正野薬店)

旧薬店を活用した空間は、ガラスケースや看板文字、木のカウンターなど“小さなディテール”が宝庫。正面は35mm前後で歪みを抑えて端正に、斜めからは引き戸や格子の反復で奥行きを作るとレトロ感が増す。標準〜中望遠で薬瓶のガラス、ラベル、金具の擦れを切り取れば密度が一気に上がる。窓の映り込みに街路樹や人影を重ねると、写真にもう一層の物語が生まれる。曇天は白飛びしにくく、雨上がりは路面反射で映画っぽい。夕方〜ブルーアワーは室内灯が暖かく、人物を点景に入れると“町の拠点”らしさが写る。モノクロも相性が良い。