旧篠原家住宅

旧篠原家住宅は、蔵造りの町並みで知られる栃木市を代表する商家で、黒漆喰の壁と重厚な屋根、格子戸が並ぶファサードが魅力です。通りからは35mm前後で家並みと石畳、電線まで含めて“今の蔵の町”として切り取り、内部では土間から座敷、庭への抜けを広角で。中望遠で梁や階段箪笥、古い看板や札を寄りで撮ると、江戸から昭和へ続く商いの時間が見えてきます。夕方は格子に差し込む斜光と室内の灯りが重なるので、少しアンダー寄りに仕上げると、観光地を越えた生活の温度を感じる一枚になります。雨上がりには濡れた路面の反射と提灯の灯りを絡め、夜スナップとしても遊べる一軒です。