石造五重塔

石造五重塔(滋賀)は、こぢんまりしながらも密度の高い造形が魅力の被写体で、寺の境内や田園風景の中にひっそり佇みます。広角で周囲の木立や空を入れると、石塔のシルエットと背景のバランスが心地よい一枚に。中望遠で各層の屋根や軒先の反り、風化した石肌に寄れば、長い時間に磨かれた質感が主役になります。苔や落ち葉を前景として少し入れると奥行きが増し、曇りや小雨の日は石の階調も豊かに。逆光の斜光で輪郭を浮かび上がらせ、あえてモノクロで仕上げると、抽象的な造形としての魅力も引き出せます。