五個荘近江商人屋敷藤井彦四郎邸

五個荘近江商人屋敷藤井彦四郎邸は、白壁と瓦屋根、蔵と主屋、池泉回遊式庭園がそろった豪商邸宅。座敷から庭を望む定番構図は、柱や鴨居を額縁に使うと画面が締まる。新緑や紅葉、雪景色と季節ごとに表情が変わり、池の映り込みも大きな見どころ。土間や土蔵内部では、暗部をあえて残して光の差す方向を強調すると雰囲気が出る。庭では飛び石や灯籠を前景に、主屋を背景にぼかせば、商家らしい風格が自然と伝わる。二階から見下ろす庭園は、回遊路の曲線や池の形がよく分かり、俯瞰構図も楽しめる。表側の通りからは格子戸と用水路を一緒に入れ、近江商人の暮らしを支えた水の存在も写し込みたい。