日吉大社東本宮本殿

比叡山の山裾に鎮座する日吉大社東本宮本殿は、独特の「日吉造」の屋根と重厚な木組みが見どころ。社殿全体は手前の石段や玉垣を前景に入れ、広角でやや見上げ気味に撮ると存在感が増す。曇天は彩色と木肌の階調が整い、望遠で軒裏の彫刻や金具をクローズアップすると細部の美しさが際立つ。秋は紅葉が社殿を包み込み、逆光で葉を透かすと立体感のある画に。苔むした石や社叢の杉をフレームとして添えれば、古社ならではの深い空気感が写し取れる。参拝者の小さなシルエットを添えるとスケールが伝わり、静かな朝なら三脚を使って風に揺れる葉だけを柔らかくぶらす表現も楽しめる。