明寿院（金剛輪寺本坊）

明寿院（金剛輪寺本坊）は、書院から眺める庭園の奥行きと、障子越しの柔らかな光が魅力の場所。座敷から広角で庭全体を切り取れば、苔と石と紅葉が層になった絵のような一枚に。望遠で灯籠やモミジの一枝へ寄ると、背景の建具が柔らかいボケになって上品な雰囲気が出ます。雨の日や薄曇りは反射が抑えられ、畳や柱の質感もよく出るので撮影向き。腰を落として畳の目を前景に入れれば、視線が自然に庭へ導かれ、静かな時間をそのまま閉じ込めたような写真になります。新緑や紅葉の季節は光の色まで変わり、座って待つだけで刻々と移ろう陰影を楽しめます。