蛭子神社

湖国の集落に寄り添う蛭子神社は、素朴な社殿と田園、遠くの山並みを一枚に収められる撮影地。漁業や商売繁盛の神を祀る蛭子らしく、収穫期の田んぼや舟のある風景と絡めると土地の物語が立ち上がる。春は菜の花と若葉、夏は強い日差しと濃い影、秋は稲穂と紅葉、冬は雪と鉛色の湖面が季節の色。鳥居越しに夕焼けを狙えば、逆光でシルエットになった社殿と空のグラデーションが主役になる。狛犬や注連縄は中望遠で質感重視に切り取りたい。波打つ水面や湿った空気を感じたら、PLで反射を調整しながら色の深さを追い込みたい。小さな祠や石標も含めて歩き回り、視線の高さを変えながら“村と神さま”の距離感を探したい。