紫雲山 浄光寺

紫雲山 浄光寺は、山号の響きどおり空の色まで絵にしたくなる寺。境内は木立に包まれ、光が直に当たる場所と陰が残る場所の差が大きいので、コントラストの設計が楽しいです。朝は境内に柔らかい光が回り、夕方は西日が山門や石段の凹凸を強調。広角で参道の曲線を活かし、標準で本堂まわりの端正な構図へ、中望遠で扁額や彫刻のディテールを拾うと作品らしく締まります。春は若葉の透明感、秋は紅葉と落ち葉が石に散って静けさが増幅。薄い靄が出る日を狙うと、背景が溶けて“浄光”の名にふさわしい柔らかさになります。白飛びしやすい空は-0.3EV目安で粘らせると安心。