延暦寺根本中堂

比叡山の中心伽藍で、不滅の法灯がともる根本中堂。薄暗い内陣と外の緑のコントラストが魅力で、露出はハイライトを守って木の階調を残すのがコツ。広角は回廊の消失点で奥行きを作り、標準〜中望遠は灯明・金具・木目の傷を丁寧に。新緑は黒柱に柔らかく、秋は紅葉の朱が差し色、雪の日は屋根線がミニマルに決まる。朝霧や小雨後の石畳は反射が増え、夜は提灯を玉ボケにして静けさを写せます。参拝者を小さく入れると堂の量感が伝わり、香の煙が立つ瞬間は少し遅めのシャッターで流すと“祈りの動き”が入ります。夕方の斜光も狙い目。特におすすめ。