大塚古墳(下都賀郡野木町南赤塚)

平野にぽこんと盛り上がる墳丘は、空の広さと影の形で勝負できる素直な被写体。春は草の新芽、夏は緑の面が濃く、秋冬は枯れ色で輪郭が読みやすい。低い位置から稜線をなぞって撮ると曲線がきれいに出て、夕方の斜光で立体感が最大になる。広角で周囲の畑や道、遠くの木立を入れて“生活と古代”を同居させ、標準で土の粒や露出した石材、草の縁を拾うと時間の質感が増す。風の弱い朝は静かで線が素直。雲の表情が良い日は空を大きめに、そうでない日は空を切って形だけでまとめるのがコツ。人物を小さく入れると大きさが伝わる。夕景の色も相性良好。