観音寺城跡

観音寺城跡は、山上に石垣群が点在するスケールの大きい山城。苔の乗った石段と石垣の反復は、広角で奥行きを作るだけで絵になります。木漏れ日の粒が落ちる朝が狙い目で、雨上がりは石の黒と苔の緑が締まる好条件。抜けのある場所では琵琶湖方面まで見渡せ、望遠で湖と城下を圧縮すると“地形の支配”が伝わります。足元は山道なので靴は必須。石の面を斜めに走らせる構図や、割れ目のディテールを寄りで拾うと、歴史の手触りが写真に残ります。石垣の角を画面の隅に置き、対角線で抜くと石の量感がぐっと増します。霧の日は遺構が浮きます。