
【独占データ】カメラより『レンズ』が値持ちしやすい — 中古市場のリセール率TOP10、首位はリコー「GR IV」の102.6%








中古カメラ市場では、新品定価の100%以上で取引される機材がある一方、定価の3割以下まで値下がりする機材もあります。みんなのカメラがC2C取引データから算出した「リセール率」をもとに、分析対象60機種の中から、ボディ・レンズそれぞれのTOP10を公開します。
この記事のサマリー

「定価超え」の王者:リコーGR IVがリセール率102.6%、今回の調査対象では唯一新品定価を上回る水準で取引

「ボディは消耗品、レンズは資産」傾向をデータで確認:GR IVを除いたカメラボディ平均57.7% vs レンズ平均66.9%、約9ポイントの差

F2.8通しズームは別格:70-200mm・24-70mm系のプロ向けF2.8通しズーム平均で77.7%とほぼ定価維持の水準

DSLRとミラーレスの構造的格差:DSLR平均35.2% vs ミラーレス平均60.3%、約25ポイントの開き

メーカー別レンズ1位はキヤノン:平均70.5%。対象11本にRF Lレンズが多く、当社データ上ではRF系レンズの存在感が目立つ結果に
はじめに

業界では古くから「ボディは消耗品、レンズは資産」と言われてきました。今回の調査では、GR IVを除いたカメラボディ平均リセール率57.7%に対し、レンズは66.9%。表示値ベースで約9ポイントの差があり、レンズの方が値持ちしやすい傾向が見られました。ランキング1位はリコー「GR IV」のリセール率102.6%、今回の調査対象では唯一の定価超え。レンズではF2.8通しのプロ向け標準・望遠ズームが平均77.7%とほぼ定価維持の水準で取引されています。
カメラボディ リセール率 TOP10

中古市場で「新品定価に近い価格で売れているカメラ」のランキングです。
順位 | 機種 | リセール率 | 平均取引価格 | 発売時価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
🥇 1 | 102.6% | ¥199,866 | ¥194,800 | |
🥈 2 | 75.2% | ¥194,383 | ¥258,500 | |
🥉 3 | 74.2% | ¥95,288 | ¥128,480 | |
4 | 72.7% | ¥105,540 | ¥145,200 | |
5 | 71.4% | ¥180,702 | ¥253,000 | |
6 | 71.2% | ¥156,592 | ¥220,000 | |
7 | 70.9% | ¥78,783 | ¥111,100 | |
8 | 70.3% | ¥193,359 | ¥275,220 | |
9 | 68.7% | ¥58,967 | ¥85,800 | |
10 | 67.2% | ¥403,130 | ¥599,500 |
🥇 1位 リコー GR IV(GR4) — 今回の調査対象では唯一の「定価超え」モデル
2025年9月発売の最新スナップシューター「GR IV」が、新品定価¥194,800を上回る平均¥199,866で取引されています。リセール率102.6%は、今回の調査対象では唯一の100%超え。
背景: GR IVはリコー公式ストアでも抽選販売・売り切れの状態が続いており、新品入手のハードルが上がっている期間が続いています。同サイズ・同操作感のスナップカメラで直接比較できる選択肢が限られるため、品薄時には中古価格が上がりやすいと考えられます。
🥈 2位 ニコン Z5II — フルサイズミラーレスとして高水準
2025年4月発売の話題機。フルサイズミラーレスとして¥258,500という戦略的価格設定が、中古市場でもリセール率75.2%という高水準につながっていると考えられます。
🥉 3位 キヤノン EOS R10 — APS-Cミラーレスの定番
APS-Cミラーレスのスタンダード機。発売から3年以上経過してもリセール率74.2%を維持しています。
ⓘ 9位 ソニー VLOGCAM ZV-E10 の注記
ZV-E10は後継機ZV-E10 IIが2024年に発表・展開されていますが、本調査では初代ZV-E10のC2C取引データを集計しています。初代モデルは流通量と価格のこなれ方から、中古市場で一定の需要が見られます。
レンズ リセール率 TOP10

順位 | 機種 | リセール率 | 平均取引価格 | 発売時価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
🥇 1 | 88.3% | ¥291,519 | ¥330,000 | |
🥈 2 | 87.6% | ¥260,044 | ¥297,000 | |
🥉 3 | 85.4% | ¥324,143 | ¥379,500 | |
4 | 84.6% | ¥84,184 | ¥99,550 | |
5 | 82.6% | ¥237,179 | ¥287,100 | |
6 | 82.1% | ¥279,869 | ¥341,000 | |
7 | 80.7% | ¥201,557 | ¥249,700 | |
8 | 80.7% | ¥239,697 | ¥297,000 | |
9 | 77.6% | ¥129,852 | ¥167,400 | |
10 | 74.7% | ¥238,167 | ¥319,000 |
レンズTOP10の構造的特徴
- F2.8通しズームが上位に多い — TOP10中5本がF2.8通しズーム。特に70-200mm F2.8系・24-70mm F2.8系が高いリセール率を示しました
- キヤノンRFマウントが6本ランクイン — 当社データ上では、RFマウントレンズが中古市場でも目立つ存在感を見せています
- 望遠ズームの厚み — 100-400・100-500・180-600・200-800など望遠系が多数
「ボディは消耗品、レンズは資産」傾向をデータで確認

カメラ業界には「ボディは消耗品、レンズは資産」という古くからの言葉があります。
今回のみんなのカメラ C2C取引データでは、カメラボディよりレンズの方が値持ちしやすい傾向が確認できました。
カメラ vs レンズ 平均リセール率
区分 | 平均リセール率 | 対象機種数 |
|---|---|---|
カメラボディ(GR IV除く) | 57.7% | 29機種 |
カメラボディ全体 | 59.2% | 30機種 |
レンズ | 66.9% | 30機種 |
差は表示値ベースで約9ポイント(GR IV除く)。今回の調査では、レンズの方が値持ちしやすい傾向が見られました。
なぜレンズの方が値下がりしにくい傾向にあるのか?
光学性能・マウント互換性が長く活きやすい
ボディはセンサー・AI処理性能などが世代更新で大きく変わる一方、レンズはマウント互換性や光学性能の面で長く使われやすく、結果として中古価格が下がりにくい傾向があります。
マウントエコシステムの継続性
キヤノンRF・ニコンZ・ソニーEといった現行マウントは、ボディが代替わりしてもレンズはそのまま使えるケースが多く、レンズの長期的な需要を支えています。
新製品が直接の代替になりにくい
ボディは新型発売で旧型の中古価格が下がりやすいですが、レンズは焦点距離・絞り値ごとに用途が分かれるため、新製品が既存ラインナップを直接代替しないケースも多く見られます。
デジタル一眼レフ(DSLR)は値下がり幅が大きい傾向

機種 | リセール率 | 発売時価格(税込) | 平均取引価格 |
|---|---|---|---|
Nikon D750(2014年発売) | 28.3% | ¥246,358 | ¥69,767 |
Nikon D500(2016年発売) | 34.3% | ¥279,720 | ¥95,832 |
Nikon D7500(2017年発売) | 42.9% | ¥172,044 | ¥73,870 |
DSLR平均リセール率: 35.2% (ミラーレス平均60.3%との差は 約25ポイント)
今回の調査でDSLRの値下がりが大きく見える背景としては、以下が考えられます:
- 各メーカーがミラーレス中心の新製品展開にシフトしていること
- DSLR向けレンズの新規開発が限定的になっていること
- 一部マウントはアダプター経由で現行ミラーレスに装着できるものの、メイン用途としての新規購入はミラーレスが選ばれやすいこと
- 一方で、「フルサイズ機が定価の3割前後の中古価格で手に入る」という見方もでき、エントリー層やセカンド機としてはコストパフォーマンスが高い選択肢になり得ます。
F2.8通しズーム(標準・望遠系)は別格の値持ち

分析対象内に入ったF2.8通しの標準ズーム・望遠ズームのリセール率を集計しました。
機種 | リセール率 |
|---|---|
ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OSS II | 88.3% |
キヤノン RF 24-70mm F2.8 L IS USM | 87.6% |
キヤノン RF 70-200mm F2.8 L IS USM | 82.1% |
ソニー FE 24-70mm F2.8 GM II | 80.7% |
キヤノン EF 70-200mm F2.8L IS III USM | 68.6% |
キヤノン EF 24-70mm F2.8L II USM | 58.6% |
F2.8通しズーム平均リセール率: 77.7% (レンズ全体平均66.9%を上回る)
※「大三元」との違い: 一般的に「大三元」は広角・標準・望遠のF2.8通しズーム3本セットを指しますが、今回の分析対象には広角F2.8通しズームが含まれていないため、ここでは「F2.8通しズーム(標準・望遠系)」として集計しています。大三元全体の平均ではない点にご注意ください。
カメラ機材を長く使ったり、将来の売却を視野に入れる場合、F2.8通しの標準・望遠ズームは値持ちしやすい傾向のある選択肢のひとつといえます。
メーカー別 平均リセール率スコアカード

カメラボディ
メーカー | 平均リセール率 | 対象機種数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
🥇 リコー | 102.6% | 1 | GR IVのプレミア化が突出 |
🥈 富士フイルム | 71.4% | 1 | X-T5の高水準維持 |
🥉 ソニー | 61.0% | 8 | α7 IV〜α6700など現行モデル群が安定 |
OM SYSTEM | 61.0% | 2 | OM-1 Mark IIが牽引 |
キヤノン | 58.9% | 7 | EOS R10など現行モデルは健闘、R6/RPで世代差 |
ニコン | 52.8% | 11 | D系DSLRがランキング全体を下げる |
レンズ
メーカー | 平均リセール率 | 対象機種数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
🥇 キヤノン | 70.5% | 11 | 対象11本にRF Lレンズが多く、当社データ上ではRF系レンズの存在感が目立つ |
🥈 ニコン | 68.9% | 7 | Z S-Line望遠ズームが好調 |
🥉 シグマ等サードパーティ | 64.6% | 1 | 28-70mm DG DN(コスパ重視ライン) |
ソニー | 64.2% | 9 | GMレンズと一般Gレンズで差が出る傾向 |
富士フイルム | 54.5% | 1 | XF35mm F1.4 R(ロングセラー単焦点) |
OM SYSTEM | 51.9% | 1 | M.ZUIKO 12-100 PRO |
※メーカー別の数値は対象機種数や構成に大きく依存します。同一の人気帯・価格帯で揃えた厳密な比較ではない点にご注意ください。
なぜリセール率が高くなりやすいのか — 3つの構造的背景
背景 1: 発売直後の品薄状態が価格を支えやすい
GR IVのように発売直後で新品の入手が難しい機材は、中古市場でも価格が下がりにくく、場合によっては定価を上回る水準で取引されることがあります。「入手手段としての中古市場」が機能しているケースといえます。
背景 2: 同サイズ・同コンセプトの代替が限られるカテゴリ
GRシリーズはAPS-Cセンサー搭載の小型スナップカメラとして独自性が高く、同じサイズ感・操作性で比較できる選択肢が限られます。こうしたカテゴリでは、品薄時に中古価格が上がりやすいと考えられます。
背景 3: マウントエコシステムが現役で続いていること
レンズの上位はキヤノンRFとニコンZのS-Lineが多くを占めています。これらは現行ボディと組み合わせて使い続けやすいマウントであり、ボディを買い替えてもレンズが活きるため、レンズ単体の中古価格が下がりにくい一因と考えられます。
結論 — 売り手・買い手それぞれにどう活かすか

売り手(出品者)の方へ
- F2.8通しの標準・望遠ズームは値持ちしやすい傾向があり、状態の良いものは中古市場でも比較的高い価格で取引されています
- 人気のレンズは値下がりしにくい傾向があるため、買い替えのタイミングに迷っている方は中古相場をチェックする価値があります
- DSLR本体は値下がりトレンドが続きやすい傾向にあるため、売却を考えているなら相場推移を見ながら早めの判断が選択肢になります
買い手(購入者)の方へ
- DSLR中古は、ミラーレス機に比べてリセール率が低い傾向があり、機種によっては数万円台から狙える選択肢になります。本調査ではNikon D750の平均取引価格は約7万円でした
- 人気のF2.8通しズームや望遠ズームは、中古でも新品価格に近い水準で取引されるケースがあります。一方でレンズ全体の平均は66.9%で、機種による差は大きいため、個別に相場確認するのがおすすめです
- GR IVのような品薄機種は、中古市場でも価格が高止まりしやすい傾向があります
長く使う人・売却予定がある人へ
- ボディよりレンズの方が値持ちしやすい傾向は見られましたが、状態・付属品・流通量で価格は大きく変わります
- 新規ボディ展開が限定的な旧マウントのレンズについては、対応ボディの将来性やマウントアダプター経由での互換性を確認したうえで、売却・買い増しを判断するのがおすすめです
- 購入時は、リセール率だけでなく実際に使う頻度や修理対応の有無、保証の手厚さも合わせて確認するとよいでしょう
本データについて
- データソース: みんなのカメラ C2C取引データ
- データ期間: 2025年11月6日 〜 2026年5月21日 (約6.5ヶ月)
- 対象機種選定: 期間内に十分な取引データが取れた人気機種(ボディ・レンズ各30候補)から、発売時の価格情報を確認できた60機種を分析対象としました
- 発売時価格(税込・定価または市場想定価格): 各メーカーの公式発表値か各メディアから取得し、税込で統一しています(オープン価格の機種は発売時の市場想定価格または主要販売店の初値を基準にしています)
- リセール率算出式: 平均取引価格 ÷ 発売時価格(税込) × 100
- 分析対象: カメラボディ30機種 + レンズ30機種(合計60機種)
注意事項
- 「発売時価格」は税率の異なる時代(5%/8%/10%)の機種が混在しているため、それぞれ発売時点の税率での税込価格で統一しています
- 一部の機種は「メーカー希望小売価格オープン」のため、各メーカーが発表した市場想定価格や主要販売店の初値を基準にしています
- 平均取引価格は期間内の累計販売額を取引数で割った値で、コンディション(美品・並品等)による価格差は反映していません
- メーカー別・カテゴリ別の数値は対象機種の構成に依存します。同一の人気帯・価格帯で揃えた厳密な比較ではない点にご注意ください
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■ 引用・転載について
本記事のデータは「みんなのカメラ調べ」と出典明記の上、自由にご引用いただけます。
記事中の数値は2025年11月6日〜2026年5月21日のC2C取引データに基づきます。掲載商品の現時点の販売価格・在庫状況とは異なる場合があります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
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