
CIPA統計で一眼レフの出荷金額が約半減、みんなのカメラ取引データでは主要機種が底堅く推移








CIPA統計で一眼レフの出荷金額が前年同期比で約半減。みんなのカメラのフリマ取引データではNikon D750・D850など主要一眼レフ機種は底堅く推移、α7C II・X-E4等のミラーレス機種で下落が観測された。
この記事のサマリー

CIPA統計: 一眼レフ出荷金額が1〜3月累計で前年同期比50.9% (約半減)。一方、みんなのカメラのフリマ取引では異なる動き

底堅い一眼レフ: Nikon D850 +0.6%・D750 フラット・D500 ほぼ変わらず — Fマウント資産・新品供給縮小が背景仮説 (Canon EOS 5D Mark IVは -10.9%)

下落のミラーレス: α7C II シルバー -6.5%・X-S10 -4.3%・X-E4 -3.2%・α7R V -2.5% — 後継機サイクル (X-E5・α7R VI) の影響が仮説

上昇のミラーレス: Nikon Z7II +12.2%・Z50 +9.0%・OM-5 Mark II +8.7% — Z7IIは「手頃な高画素フルサイズZ」として再評価された可能性

二重構造: 新品出荷の縮小と中古価格の継続が両立。新品で入手しにくい機種の代替的な流通経路として機能する可能性
CIPAの出荷統計と、みんなのカメラの実取引データを並べてみる

CIPA (カメラ映像機器工業会) が2026年4月24日に公開した2026年3月のデジタルカメラ統計では、一眼レフカメラの世界出荷金額が、3月単月で前年同月比62.4%、2026年1〜3月累計で前年同期比50.9%となりました。 この記事では、この1〜3月累計の出荷金額が約半分の水準になっている点に注目します。なお、CIPA統計では2026年1月出荷分から集計対象に1社が追加されており、前年比にはその影響が含まれます。The Phoblographerでも、この統計をもとに「DSLR Cameras Have Lost Half Their Value in Just One Year (一眼レフカメラの市場価値、わずか1年で半減)」といった見出しで報じられました。
CIPAの統計はメーカーの新品出荷を集計したもので、業界全体の方向性を示す重要な指標です。一方で、こうした業界統計を見ると、「では新品で買えなくなった一眼レフは、中古市場ではどう取引されているのか?」という疑問も湧いてきます。新品供給が縮小する中で、ユーザーが個人間売買の現場で実際にどの機種を、いくらで取引しているのか — ここを実データで覗いてみると、業界統計とはまた違った景色が見えてくるかもしれません。
そこで本記事では、みんなのカメラでフリマを開始した2025年11月6日 〜 2026年5月15日までの約6ヶ月のフリマ取引データを集計し、CIPAの新品出荷統計と並べて読み解いていきます。
なお、本記事のデータはみんなのカメラ上のフリマ取引に基づくものです。CIPAのメーカー出荷統計と、みんなのカメラ上の中古フリマ取引価格は対象・市場・期間が異なるため、業界統計を補完する「二次流通の現場ではどう見えるか」という観察として位置づけてご覧ください。
集計方法
- データソース: みんなのカメラのフリマ取引データ
- データ期間: 2025年11月6日 〜 2026年5月15日 (約6ヶ月)
- 対象カテゴリ: デジタル一眼レフカメラ全機種 + ミラーレス一眼カメラ全機種 (比較対象)
- 集計方法:
- 機種別の月次平均価格を集計
- 価格変化率は 「前期 (2025年11月〜2026年1月の3ヶ月)」vs「後期 (2026年2〜4月の3ヶ月)」 の平均比較で算出
- 2026年5月1〜15日の取引は前後期比較には含めず、直近動向の確認用として扱う
- 中央値・平均値の両方を月次推移で可視化
価格は中古品・新品未使用品を含む取引価格の平均です。
※本記事の変化率は参考値です: 機種ごとに取引件数が異なります。取引件数が比較的少ない機種は、状態・付属品・出品タイミングの影響で平均価格が大きく動く場合があるため、変化率はあくまで参考値としてご覧ください。
【3つの発見】このデータが示すこと

発見1. みんなのカメラ上の主要一眼レフ機種の取引価格は底堅い
CIPAは新品出荷の金額ベース統計です。一方、みんなのカメラのフリマ実取引データでは、個別機種の取引価格は前期から後期へかけて底堅く推移しています。
前期 vs 後期 機種別変化率 (一眼レフ・取引機種から抜粋)
機種 | 前期平均価格 | 後期平均価格 | 変化率 |
|---|---|---|---|
Nikon D850 ボディ | ¥181,095 | ¥182,225 | +0.6% |
Nikon D7500 ボディ | ¥75,376 | ¥73,623 | -2.3% |
Canon EOS 5D Mark IV ボディ | ¥150,683 | ¥134,302 | -10.9% |
Nikon D750 ボディは、前期・後期を通じて平均価格が大きく変わらず、今回の集計ではほぼフラットに推移しました。Nikon D500 ボディも同様に、前期から後期にかけて平均価格が下がる動きは見られていません。
一方で、Canon EOS 5D Mark IVは -10.9% と下落幅が大きく、一眼レフ全体が一律に強いというよりは、機種ごとの差が大きい結果となっています。D850・D750・D500など一部のNikon主要一眼レフが底堅いという観察に絞って読み解くのが正確です。

なぜD850・D750・D500など主要Nikonの一眼レフは底堅いのか — 3つの仮説
「業界統計では新品出荷が約半減」している一方で、みんなのカメラ上のこれらの主要一眼レフ取引価格が底堅く推移している構造には、いくつかの仮説が立てられます。
仮説1: Fマウントレンズ資産を活かしたい需要
Fマウントは1959年から60年以上の歴史を持ち、中古市場に銘玉レンズ群が豊富に存在します。すでにFマウントレンズを複数持っているユーザーにとっては、Zマウントへ一気に移行するよりも、Fマウントボディを継続して使う方が合理的な場合があります。この「資産を活かしたい」需要が、D750・D850などの中古需要を下支えしている、という見方ができます。
仮説2: 新品供給の縮小が中古価格の下限を作っている
ニコンは一眼レフの新規開発を縮小しており、D850 (2017年発売) の後継となるDSLRは現時点で発表されていません。新品が市場に流入しない状況では、既存の中古機の価格は需要が残る限り下落圧力がかかりにくい構造になります。「これ以上安くなる前に確保したい」という需要が中古市場に向かっている可能性も考えられます。
仮説3: 「作られなくなった名機」という構造的特性
D850は「DSLRの最高峰」、D750は「フルサイズエントリーの定番」として、それぞれカテゴリ内の代表機種という認識が固定化しています。新品が買えなくなった今でも「中古でも欲しい」と指名買いされる構造的特性があると推測されます。
検証ポイント (今後の月次データで追う)
- 今後の月次で一眼レフ主要機種の取引平均が横ばいを維持するか、徐々に下落するか
- ニコンのZマウントレンズ拡充がDSLR中古需要をどう変えるか
- CIPA出荷統計のさらなる縮小が、中古市場価格にいつ波及し始めるか
これら3つの仮説は相互に独立ではなく、複合的に働いている可能性があります。「業界統計の縮小」と「個別機種の中古価格の底堅さ」が両立する構造は、中古車市場における生産終了モデルの動きとも類似していると言えます。
発見2. ミラーレス機種側で価格下落が観測される
ミラーレス機種 下落 TOP5 (前期 vs 後期)
機種 | 前期平均価格 | 後期平均価格 | 変化率 |
|---|---|---|---|
Sony α7C II ボディ シルバー | ¥215,202 | ¥201,227 | -6.5% |
富士フイルム X-S10 ボディ | ¥120,460 | ¥115,328 | -4.3% |
Sony α7C II ボディ ブラック | ¥212,014 | ¥203,581 | -4.0% |
富士フイルム X-E4 ボディ ブラック | ¥140,493 | ¥135,960 | -3.2% |
Sony α7R V ボディ | ¥338,566 | ¥329,945 | -2.5% |
なぜ下落しているのか — 機種別の仮説
下落要因は本データのみでは断定できませんが、機種ごとにいくつかの仮説が立てられます。
Sony α7C II (シルバー -6.5% / ブラック -4.0%): カラー別の動きと新製品サイクル
α7C IIは現行のフルサイズミラーレスラインアップの中で入門〜中級層向けに位置づけられ、新製品サイクルの影響を受けやすい価格帯にあります。シルバーとブラックで下落幅に差が出ている点は、色別の取引件数、状態、付属品、出品タイミング、買い手の好みなどが影響した可能性があります。色による需要差については、来月以降も継続して確認していきます。
富士フイルム X-E4 (-3.2%): X-E5登場後の買い替えサイクルの影響
富士フイルムは 2025年6月12日に X-E5 を発表し、2025年8月からグローバルに発売しました。X-E4については、後継機の登場に伴う買い替えサイクルが中古価格に影響した可能性があります。後継機の登場や新製品サイクルは、中古相場に影響しやすい要因のひとつであり、特にミラーレスは現行製品の更新が続いているため、機種ごとの価格変動として表れやすい可能性があります。
富士フイルム X-S10 (-4.3%): X-S20以降の世代交代・状態差・取引件数の影響
X-S10については、後継にあたるX-S20がすでに登場しているため、X-E5の影響と直接結びつけるよりも、X-S20以降の世代交代、状態・付属品差、取引件数の少なさなどを含めて見るのが安全です。富士フイルムXシリーズ全体の世代更新の中での位置づけが、価格推移に影響している可能性があります。
Sony α7R V (-2.5%): α7R VI 発表・発売予定が今後の観察ポイント
Sony α7R Vは、前期から後期にかけて平均価格が -2.5% となりました。2026年5月13日にα7R VIが発表され、6月5日発売予定となっているため、6月以降のα7R V中古価格にどのような影響が出るかは、来月以降の観察ポイントです。今回の2〜4月データだけでは、下落要因をα7R VIの発表前情報に直接結びつけることはできません。下落幅が -2.5% と比較的小さい点は、α7R V が高画素スペシャリスト向けで買い手が限定的なため、急激な需給バランスの変化が起きにくいことを反映している、という見方もできます。
検証ポイント
- α7C IIシルバーとブラックの下落ギャップが6月以降も続くか (色別需要差の継続性)
- X-E5の発売以降のX-E4価格推移 (後継機影響の継続性)
- α7R VI発売 (6月5日予定) 後のα7R V価格の動き
- X-S20系の中古相場とX-S10の連動性
これらの仮説は本データだけでは検証できませんが、来月以降の月次データで継続的に追跡することで、どの要因が支配的かが見えてくると考えています。
発見3. みんなのカメラ上で「上昇している」ミラーレス機種に固有の傾向

ミラーレス機種 上昇 TOP10 (前期 vs 後期)
機種 | 前期平均価格 | 後期平均価格 | 変化率 |
|---|---|---|---|
Nikon Z7II ボディ | ¥212,572 | ¥238,506 | +12.2% |
Nikon Z50 ボディ | ¥53,026 | ¥57,824 | +9.0% |
OM SYSTEM OM-5 Mark II ボディ ブラック | ¥110,184 | ¥119,744 | +8.7% |
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III ボディ シルバー | ¥34,933 | ¥37,540 | +7.5% |
Nikon Z50II ボディ | ¥99,441 | ¥106,699 | +7.3% |
Canon EOS R10 ボディ | ¥88,632 | ¥94,718 | +6.9% |
Nikon Z8 ボディ | ¥381,428 | ¥406,684 | +6.6% |
富士フイルム X-E5 ボディ ブラック | ¥169,406 | ¥179,783 | +6.1% |
Nikon Z9 ボディ | ¥406,492 | ¥429,390 | +5.6% |
Sony α6400 ボディ ブラック | ¥69,820 | ¥73,585 | +5.4% |
上位10機種を見ると3つの傾向が浮かびます:
- Nikon Zシリーズの存在感: Z7II / Z50 / Z50II / Z8 / Z9 と上位10機種に5機種ランクイン
- エントリー帯の活発さ: Z50・Z50II・EOS R10・α6400 など、APS-Cのエントリー帯機種が上位に
- マイクロフォーサーズの動き: OM-5 Mark II・E-M10 Mark III と OM SYSTEM 系が2機種上昇
なぜ上昇しているのか — 構造的仮説
ミラーレス側の下落と同時期に、これらの機種が逆行して上昇している構造は、いくつかの仮説で読み解くことができます。
仮説1: 高画素フルサイズZの「比較的手頃な中古選択肢」として再評価された可能性
Z7IIについては、現時点でZ7IIIが正式発表されていないことから、「高画素フルサイズZの比較的手頃な中古選択肢」として見直されている可能性があります。新品で買える高画素Zとして他にZ8 (より高価格帯) があり、その下のレンジで「Z7II以外に当面選択肢が増える見込みがない」という状況下では、中古Z7IIへの需要が顕在化する構造が考えられます。ただし、後継機の有無やニコンの製品戦略は本データだけでは判断できないため、ここでは価格上昇の一因として仮説にとどめます。
仮説2: FマウントからZマウントへのユーザー移行が中古需要を支えている
ニコンの製品ロードマップはZマウントへのシフトが明確で、Fマウントの新製品供給は縮小傾向にあります。FマウントユーザーがZマウントへ段階的に移行する局面では、新品Zボディだけでなく中古Zボディも需要対象になります。Z8・Z9 (フラッグシップ)、Z7II (高解像)、Z50・Z50II (APS-Cエントリー) と幅広い価格帯が同時に上昇している構造は、「移行需要が中古Z全体を底上げしている」という見方と整合します。
仮説3: APS-Cエントリー機が「入門ミラーレス」の受け皿になっている
Z50 (+9.0%)・Z50II (+7.3%)・Canon EOS R10 (+6.9%)・α6400 (+5.4%) と、APS-Cエントリー帯のミラーレスが揃って上昇しています。新品APS-Cミラーレスがエントリー層の入口商品として注目される中、中古でも同じ価格帯への需要が集まっている可能性があります。特にZ50・Z50IIはNikonの「軽量コンパクト + Zマウント」の確実な選択肢として、新規ユーザーの選定対象になっていると考えられます。
仮説4: マイクロフォーサーズの再評価シグナル
OM SYSTEM OM-5 Mark II (+8.7%) は2025年7月発売で、本データの集計期間 (2026年2〜4月) にはちょうど発売から半年〜9ヶ月が経過し、実撮影レビューが充実してきたタイミングにあります。「アウトドア / 旅行カメラ」としての評価が固まりつつあり、需要が顕在化している可能性が考えられます。OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III (+7.5%) と合わせて、マイクロフォーサーズ機の中古市場での再評価が始まっている兆候、という見方もできます。
検証ポイント
- Z7III の発表・発売時期と Z7II の価格推移の相関
- 新品APS-Cエントリー機のメーカー出荷統計と中古価格の連動
- OM-5 Mark II 後継機の登場時期 (上昇継続か反落か)
「ミラーレス全体が下落」という見方では取りこぼす、機種ごとの動きの違いが日本のフリマ市場では起きている、というのが本データから見える示唆です。
一眼レフ取引上位機種 (6ヶ月総合)

順位 | 機種 | ブランド | 平均価格 |
|---|---|---|---|
1 | Nikon D500 ボディ | Nikon | ¥95,827 |
2 | Nikon D750 ボディ | Nikon | ¥69,796 |
3 | Nikon D7500 ボディ | Nikon | ¥73,616 |
4 | Nikon D850 ボディ | Nikon | ¥181,709 |
5 | Nikon D780 ボディ | Nikon | ¥151,842 |
6 | Canon EOS 6D Mark II ボディ | Canon | ¥85,708 |
7 | Nikon D5600 ボディ | Nikon | ¥38,163 |
8 | Canon EOS 5D Mark IV ボディ | Canon | ¥141,817 |
9 | Canon EOS Kiss X9i ボディ | Canon | ¥42,551 |
10 | Nikon D810 ボディ | Nikon | ¥88,183 |
みんなのカメラ上の一眼レフ取引はNikonが多数。上位10機種ではNikon 7機種・Canon 3機種という構成です。ブランド別件数シェアは Nikon 65.4% / Canon 27.1% / リコー (PENTAX) 6.3% / ライカ 0.9% / SONY 0.3%。

本データ上では、Nikonの取引比率が高い背景として、D500・D750・D850などの人気機種が複数残っていること、Fマウントレンズ資産を持つユーザーが多いこと、中古でも実用性の高いボディへの需要が続いていることが考えられます。
ミラーレス vs 一眼レフ — 単価ギャップの構造
カテゴリ | 平均価格 | 中央値 | 単価倍率 |
|---|---|---|---|
一眼レフ | ¥96,759 | ¥73,730 | 基準 |
ミラーレス | ¥171,002 | ¥140,445 | 1.77x (平均) / 1.90x (中央値) |
今回の取引データでは、ミラーレスは比較的新しい機種や高価格帯の現行機が多く含まれるため、カテゴリ平均では一眼レフより高い価格帯に分布しています。
- ミラーレス側に新世代機・現行機が多く含まれる構成上の差
- 一眼レフ側は中古サイクル後半の機種が中心
- 結果として、みんなのカメラ上の取引平均では明確な「価格帯の分布差」が見られる
CIPAの出荷統計は新品出荷の金額規模を示し、みんなのカメラのフリマ取引データは中古機の取引価格を表しています。両者は異なる現象を計測しているため、整合的に比較するというよりは、別々の視点としてそれぞれを見るのが適切です。
5月後半〜6月の観察ポイント — 来月の月次データで何を見るか
5月後半から6月にかけて、いくつかの業界イベントが中古市場に影響を及ぼす可能性があります。来月の月次データを読む際の観察ポイントを整理します。
観察ポイント1: Sony α7R VI 発売 (6月5日予定) と旧モデルへの影響
α7R VIは2026年5月13日に正式発表され、6月5日に発売予定です。発売後、旧モデル α7R Vの中古価格がどう動くか、α7C IIなど他のSonyフルサイズ機への波及があるかが注目されます。本データではα7R Vが既に-2.5%の先行調整を見せていますが、これが発売後に加速するかどうかが観察ポイントになります。
観察ポイント2: Nikon Zシリーズの上昇継続性
本データでZ7II・Z50・Z50II・Z8・Z9と幅広く上昇傾向が観測されたNikon Zシリーズが、6月以降も上昇を続けるか、調整に入るかは重要な観察点です。特にZ7II (+12.2%) は最大の上昇幅であり、構造的な需要シフトか一時的な変動かが、次月以降のデータで明らかになっていきます。
観察ポイント3: 一眼レフ底堅さの持続性
D850・D750・D500の主要DSLR3機種が今後の月次でも横ばいを維持できるか。CIPA出荷統計のさらなる縮小が、中古市場価格にいつ波及し始めるかも観察対象です。
観察ポイント4: 富士フイルムX系の動向
X-E4・X-S10の下落が、後継機X-E5の存在による調整なのか、それとも富士フイルム全体の需給バランスの変化なのか。X-T5・X-T50など他のX系機種の動きと合わせて見る必要があります。
観察ポイント5: 季節要因 (梅雨と夏)
6月の梅雨入りに伴い、防塵防滴機能を持つカメラ (OM SYSTEM OM-5 Mark II・Nikon Z9・Z8など) への季節需要が反映されるか。アジサイ撮影など雨の景色のシーズン需要が中古市場にどう現れるかも観察ポイントです。
編集部の考察 — 新品市場と中古市場の「二重構造」が示すもの
IPAの統計は新品出荷の金額ベースであり、メーカーが新規に出荷する一眼レフの市場規模を示しています。一方、みんなのカメラのフリマ実取引データは 「みんなのカメラ上で取引されている個別機種の中古価格」 を示します。両者は対象・市場・期間が異なります。
二重構造が示す中古カメラ市場の見方
新品市場では一眼レフの新規投入が縮小し、メーカーの主力はミラーレスに移行しています。一方で、本データでは 既に流通している一眼レフの一部 (D850・D750・D500など) が「動作する既存資産」として、みんなのカメラ上で活発に取引され、価格も底堅く推移している 姿が見えました。
この「業界統計の縮小」と「個別機種の中古取引価格の継続」が両立する構造は、3つのことを示唆している可能性があります。
第一に、みんなのカメラ上のフリマ取引では、新品で入手しにくくなった機種の「代替的な流通経路」として中古取引が機能している可能性があります。新品が買えない・買いにくい状況下では、中古市場が需要の受け皿になります。特にFマウントレンズ資産を活かしたいユーザーにとっては、Fマウントボディの中古を選ぶ合理性が高まります。
第二に、ミラーレス時代の中で個別機種の評価が二極化している可能性です。新製品サイクルが速いミラーレス機種では世代交代の影響を受けて価格が動きやすい一方、「作られなくなった名機」(D750・D850など) や「現時点で後継機が正式発表されていない機種」(Z7IIなど) は需要が安定しやすい構造が見えました。
第三に、「ミラーレス全体が成長」「一眼レフ全体が衰退」という単純な構図では捉えきれない動きが、みんなのカメラ上のフリマ取引には存在することです。Nikon Z7IIや一部のNikon一眼レフ機種が上昇・底堅さを見せる一方で、Sony α7C IIや富士 X-E4・Canon EOS 5D Mark IV など下落する機種もあり、機種ごとの動きは業界統計だけでは見えない実態を示しています。
メーカーがどう動き、ユーザーがどんな機種をいくらで取引しているか
CIPAの新品出荷統計は業界の方向性を示す重要な指標ですが、それは「メーカーがどう動いているか」を見るものです。一方、みんなのカメラのフリマ取引データは「ユーザーが実際にどんな機種を、いくらで取引しているか」を見るものです。
両者を並べて見ることで、業界の縮小トレンドの中でも個別機種レベルでは異なる動きが起きていること、そしてその動きには機種ごとの構造的背景があることが見えてきます。来月以降の月次データで、これらの仮説がどう検証されていくかを追っていく予定です。
あんしん保証について
みんなのカメラでは、全ての商品に「あんしん保証」が付帯します。受け取り後7日以内の不具合に対する返金対応や、購入後6ヶ月以内の修理保証など、中古一眼レフの状態確認に不安がある方でも安心して取引しやすい仕組みを整えています。また、全ての商品を専任スタッフが動作確認し、動作確認の基準をクリアしたもののみお届けするので、安心して取引いただけます。
よくある質問
Q1. CIPAの「出荷金額が約半減」とみんなのカメラ実取引の「底堅い」、どちらが正しいのですか?
両方とも事実で、計測している対象が違います。CIPAは新品出荷の金額規模、みんなのカメラは中古フリマ取引の個別機種価格。新品市場の縮小と、流通中の機種の取引価格の底堅さは両立し得る指標です。
Q2. なぜミラーレス側で下落が観測されるのですか?
本データのみで要因を断定することはできませんが、機種ごとにいくつかの仮説が立てられます。富士 X-E4 については後継機 X-E5 (2025年6月12日発表・8月発売) への買い替えサイクルの影響、X-S10 については X-S20 以降の世代交代の影響、α7C II については新製品サイクルの影響や色別の需要差など、α7R V については α7R VI (2026年5月13日発表・6月5日発売予定) の影響が今後の観察ポイントになります。これらは「みんなのカメラ上の一部機種で前期より後期の平均価格が下がった」という事実から立てる仮説であり、来月以降のデータで継続検証していく予定です。
Q3. Nikon が一眼レフ市場で65.4%もシェアを持つ理由は?
本データ上では、Nikonの一眼レフ取引比率が高い背景として、D500・D750・D850などの人気機種が複数残っていること、Fマウントレンズ資産を持つユーザーが多いこと、中古でも実用性の高いボディへの需要が続いていることが考えられます。
Q4. なぜNikon Zシリーズが上昇傾向なのですか?
Nikon Zシリーズは、本データ上ではZ7II (+12.2%)・Z50 (+9.0%)・Z50II (+7.3%)・Z8 (+6.6%)・Z9 (+5.6%) と幅広い価格帯で平均価格の上昇が見られました。Z7IIについては「高画素フルサイズZの比較的手頃な中古選択肢」として再評価されている可能性、FマウントユーザーのZマウント移行が中古需要を底上げしている可能性、APS-Cエントリー機としてZ50系がカメラ入門層の受け皿になっている可能性などが仮説として考えられます。ただし、取引件数や状態差の影響もあり、Nikonのミラーレス移行戦略全体の成否までは本データだけでは判断できません。来月以降の月次データで継続検証する予定です。
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