八坂神社（徳島県海陽町）

海陽の潮風が届く鎮守で、鳥居の先に社叢の暗さがあり、外の空と海の明るさとの対比で画が締まります。夏は濃い緑と強い影、秋は澄んだ空気で遠景が抜け、雨の日は石段が鏡になって朱が映える。広角で参道と空を広く入れ、標準で拝殿の木目、望遠で注連縄の繊維や狛犬の目線を丁寧に。夕景は逆光で輪郭を縁取ると海辺らしい余韻に。風の日は幟や木の枝が揺れるので、シャッター速度を変えて“動く気配”も足すと土地の温度が写ります。足元に砂や貝殻が混じる日はマクロで拾うと海の匂いが入ります。塩気でレンズが曇りやすいので、撮影後の拭き上げも忘れずに。