徳島城表御殿庭園

徳島城表御殿庭園は、阿波青石の石組と池泉回遊の構成が美しい大名庭園。青みを帯びた石と水面、松の緑が織りなす階調は、晴天よりも薄曇りでしっとり。方丈跡付近から広角で池と築山、中島をまとめると奥行きが出ます。石橋や灯籠を前景に入れ、視線を水面へ導くと画面が締まります。望遠で青石の肌理や波紋に寄れば抽象的な一枚に。PLで反射を整え、雨に濡れた石は色が深く、紅葉や新緑では対比が際立ちます。モノクロも相性良好です。軒の影を額縁に使えば、静けさがより強調されます。遊歩道のカーブを導線に縦位置で構えると、庭の起伏が気持ちよくつながります。