賽の河原

鳥取の賽の河原は、裸の岩とゴロタ石が広がる河原に、小さな石積みや地蔵が点在する独特の風景が広がる場所です。灰色の岩肌と澄んだ水の流れ、遠くに見える山の稜線がミニマルなレイヤーをつくり、晴天と曇天で印象が大きく変わります。広角で石積みを前景に入れ、川のラインを奥へ逃がす構図にすると、静寂とわずかな人の気配が同居する一枚に。夕方には低い光が石の影を長く伸ばし、モノクロ仕上げにも耐える陰影が生まれます。PLで水面の反射を調整しつつ、露出はややアンダー寄りにして岩の質感をしっかり残すと、この場所ならではの寂寥感を表現できます。