氷ノ山（須賀ノ山）

氷ノ山は但馬・因幡にまたがるブナの大森林と緩やかな稜線が魅力。春は芽吹きのグラデーション、初夏は霧と滴、夏は深い緑と雲影、秋は黄金色のブナ、冬は霧氷と雪庇が造形を生む。広角で稜線と笹原の曲線を前景に、望遠で尾根のレイヤーを圧縮。無風の朝は葉擦れが止み解像が冴え、風の日はNDで雲を滑らせたい。PLで反射を整え、露出はハイライトを守る。星景も好相性で、雪面に伸びる青い影が画面を引き締める。稜線では朝夕の逆光が笹を金色に縁取り、ダケカンバの白い幹がリズムを作る。残雪期は雪面の波と樹影が抽象的で、望遠で切ると密度が出る。風を読み、微風の瞬間に三脚で低感度を守ると緻密に仕上がる。