中摩殿畑山

丸みのある山体と草地の斜面が柔らかな印象を作る里山。春は新緑の微妙なグラデーション、夏は雲影が転がる午後、秋はススキが光をつかまえ、初冬は霜のきらめきが織り地のよう。開けた尾根では人物や一本木をスケールの指標に入れると抜けが出る。風の向きに合わせ草の流れを整えると立体感が高まる。日没直後の残照も美しく、星景との二部構成もおすすめ。日中は周囲の集落や畑を圧縮して“暮らしの風景”を織り込むのも魅力。夕刻は段階NDで空の階調を保ち、夜は風見草のブレを最小限に星の軌跡を描こう。牧野の柵や道標を入れると物語性が増す。