高徳線

香川県高松駅から徳島駅まで瀬戸内の穏やかな海岸線と讃岐・阿波の田園を横断する74.5kmのローカル幹線。車窓越しに見える播磨灘や吉野川、そして春は菜の花、夏は青々とした稲田、秋は黄金色の稲穂、冬は霜の下りた水田が織りなす色彩が豊かで、各駅停車ののんびりした揺れの中で流し撮りにも適している。特急「うずしお」のパノラマ先頭車両を狙うなら志度―屋島間の海沿い区間が人気。高架区間が少ないため踏切や築堤で編成写真を撮りやすく、夕暮れには石油タンク群を背景にシルエットが浮かび上がる。季節列車やラッピング車両も運行され、鉄道情景と地域の文化を一枚に閉じ込められる路線だ。