長沼（北海道共和町）

ニセコ連峰の高層湿原、神仙沼近くにひょうたん形で横たわる長沼。雲や霧に覆われる日が多く、晴れ間が差した瞬間に荒涼とした湿原と水面が一気に立ち上がる“天候待ち”の被写体です。広角で木道や草原のラインを入れてスケールを出し、望遠で霧の層と水面の境界だけを切ると幻想的。夏は高山植物、秋は草紅葉で金色、初雪の頃はモノトーンに。風が止めば鏡面となり、雲の反射が主役に変わるので、露出は空のハイライト優先で少し抑えると締まります。三脚があるとガスの日も粘れて勝率が上がります。薄曇りは白飛びしにくく、湿原の色が素直に乗るので実は当たり。レンズの結露対策も忘れずに。