小松地獄

小松地獄は、地面から噴き上がる噴気と熱泥、岩肌がむき出しになった荒々しい地熱地帯で、湯けむりと硫黄の色が非日常感を演出します。広角で湯けむりと空を大きく入れれば“地獄谷”らしいスケール感が強調され、望遠で噴気口や岩のテクスチャーに寄れば、抽象画のような一枚に。曇天や逆光で撮ると煙が立体的に浮かび上がり、ローキー仕上げもよく似合います。足元は濡れて滑りやすいので安全第一ですが、温泉街スナップの中に一枚だけ強めのコントラストで混ぜると、旅のストーリーがぐっと締まります。構図研究にも向いた一枚です。