平等寺　弘法の霊水

四国遍路の札所らしい凛とした空気の中で、「弘法の霊水」が主役になる撮影地。曇天は階調が粘り、水面の白飛びも抑えやすい。広角で石段と伽藍の奥行きを作り、標準で手水場を端正に、望遠やマクロで水滴の玉、柄杓の木目、納札の紙質を切り取ると“祈りの質感”が濃くなる。NDがあれば水を長秒で絹にして静かな動きを足し、逆光なら水滴が宝石のように光る。春は新緑、秋は落ち葉が前景整理に強く、雨上がりは苔が深緑に沈む。夕方〜ブルーアワーは灯りが点で効き、白装束の遍路を小さく入れると物語が一気に立つ。手持ちは1/250秒を目安に。