第13番札所　大日寺

同名札所の中でも、少し高低差のある参道が“歩く写真”を作りやすい大日寺。広角で石段や曲がりを導線にして本堂へ抜き、標準で伽藍を端正に、望遠で納札や金具、木肌の傷を切り取ると密度が上がります。逆光の夕方は朱と木の縁が光り、雨上がりは石畳が黒く締まって渋い。春は芽吹きで柔らかく、秋は落葉で背景が整理される。境内の小さな石仏や手水を寄りで押さえ、最後に参道を引きで撮ると“巡礼のリズム”が完成します。見上げ構図は縦位置が強く、空を少し残すと“登ってきた距離”が写真の中で伸びます。門前の道も入れると旅感が増します。