第6番札所　安楽寺

第6番札所・安楽寺は、門前から遍路宿の気配が漂い、白衣の人が行き交う“旅の舞台”。朝は柔らかな光が本堂の木目を起こし、夕方は提灯の灯りが点景になる。広角で山門から本堂へ導線を作り、標準で納札や鈴、手水の水滴を丁寧に。中望遠で瓦の重なりや金具の光を拾うと渋い。山号にちなむ“湯”のイメージで、冬は吐く息や湯気っぽい空気を逆光でふわっと写すと旅情が増す。雨上がりは石畳が鏡になり、1/10秒で参拝者を少し流せば巡礼の時間が残る。納経所まわりの手元スナップも忘れずに、最後は鳥居を水平に決めて締めたい。おすすめ。