安居院（飛鳥寺）

飛鳥の空気をそのまま吸い込める安居院（飛鳥寺）は、日本最古級の寺らしい素朴さが魅力。堂内の飛鳥大仏は柔らかな表情で、窓光が回る時間に階調が出やすい。外は瓦と石段の線が端正で、背景に田畑や石造物を少し入れると“飛鳥らしさ”が増します。春は菜の花、夏は深緑、秋は稲穂、冬は澄んだ光で陰影がくっきり。標準で場の空気を、マクロで仏像の金属肌や香炉の灰を拾い、引きと寄りを同じトーンでまとめたいスポット。境内の石仏や古い瓦を前景に置くと、時間の層が一段深く写ります。夕暮れは石の影が長く伸び、静かな一枚が撮れます。