日出ヶ岳

日出ヶ岳は標高1695mの大台ヶ原最高峰で、360度の展望台から大峰山脈や熊野灘、条件が揃えば遠く富士山まで望める絶景が広がる。名の通り御来光の名所で、黎明の濃紺から朱、黄金へ移ろう空を雲海が染め上げる瞬間は息をのむ美しさ。山頂まで木道が整備されているため三脚と望遠レンズを担ぎやすく、天の川撮影にも好適。正木ヶ原の立ち枯れトウヒを前景に、日出ヶ岳のシルエットを重ねると荒涼とした世界観を演出できる。紅葉期はブナやナナカマドが赤黄橙のグラデーションを描き、霧雨に濡れると発色が際立つ。世界有数の多雨地帯で天候が変わりやすいので、レインカバーと防滴装備を備えればドラマチックな風景に出会える。