曲石仏

曲石仏は、岩壁に素朴な仏像が彫り込まれた信仰の場で、風化した表情や苔むした岩肌が時間の厚みを感じさせます。標準から中望遠で仏の顔や手元を丁寧に切り取り、背景を岩の質感だけに絞ると密度のある画面になります。広角では周囲の森や流れを入れて、自然と信仰が混ざり合う環境そのものも写したいポイントです。曇天や小雨の日は石の階調が豊かに出て、彫りの陰影も柔らかくなります。線香の煙や差し込む光があれば、スローシャッターで少しだけ動きを残すと幻想的な雰囲気が加わります。