ヒオウギアヤメ

ヒオウギアヤメは、北海道の湿原や海岸草原に自生するアイリスで、初夏になると紫の花が一斉に咲き、風になびく細い葉とともに涼やかな印象の風景をつくります。湿地では木道や畦道をリードラインに、前景に花、奥に池や山並み、空を配した広角構図が定番で、水平線を意識するとすっきりとした画になります。単花を主役にするなら、望遠で花びらの模様や蕾との対比をクローズアップし、背景を柔らかくぼかすのがコツ。曇天の日は色のりがよく、反射も抑えられるので作品撮りに向きます。風の強い日はシャッタースピードを上げて揺れを止めるか、あえてぶらして動感を表現するか、意図を決めて撮影すると仕上がりが安定します。