鶴島のムクノキ

鶴島のムクノキは、集落の小さな丘に根を張る巨木で、太くうねる幹とこんもりした樹冠が里山のランドマークになっています。根元から見上げれば、枝が空いっぱいに広がる迫力あるシルエットに。周囲の田んぼや民家の屋根を少しフレームに含めると、暮らしと一本木の関係が伝わります。曇天や霧の日は背景が整理され、モノクロにもよく応える一本です。新緑の頃は葉の透過光が美しく、逆光で撮れば樹冠が柔らかなグラデーションに包まれます。季節や天候の違いで表情が大きく変わるので、通いながら一本の木をテーマに作品を組み立てたくなります。