白毫寺の萩

白毫寺の萩は、奈良市郊外の高台に建つ古刹を彩る秋の主役で、山門から本堂へ続く石段の両脇に赤紫や白の萩がこぼれ咲き、「萩の寺」として親しまれています。石段のリズムと萩の柔らかな曲線を生かし、縦構図で見上げると奥行きのある一枚に。逆光で花房を透かせば、細かな葉の影が石段に落ちて立体感が増します。奈良市街を遠望できる高台なので、萩越しに夜景や夕焼けを重ねれば、古刹と街の時間が交差する印象的なカットも狙えます。見頃の9月中旬から下旬には、石段を埋め尽くすような萩のアーチが生まれるので、参拝客を小さくシルエットで入れると、季節の空気とスケール感が伝わる作品になります。