尚古荘

尚古荘は、近代和風建築と池泉回遊式庭園が調和する邸宅庭園で、数寄屋造りの建物と苔むした庭、四季の植栽がしっとりとした画をつくります。春は新緑とツツジ、夏は深い緑と水面の反射、秋は紅葉と落ち葉、冬は雪の縁取りが被写体。広角で座敷越しに庭を切り取り、柱や鴨居をフレームとして使えば、時間の層を感じる構図に。標準〜中望遠で灯籠や苔のディテール、石畳に落ちる影を狙うと、物語性のある一枚になり、モノクロ仕上げもよく映えます。静かな空間なので、足音や障子のきしみも含めてゆっくり構図を練りたい場所で、三脚はマナーを守って控えめに使いたいところです。