烏帽子岳

岐阜県と三重県の県境に立つ烏帽子岳は、鈴鹿山脈北端の鋭い山容と、山頂から見下ろす伊勢湾や養老山地の大展望が魅力。春は新緑と残雪のコントラスト、初夏はガスが切れる一瞬に尾根が浮かび上がる。夏は入道雲と海の水平線、秋は紅葉が尾根筋を染め、冬は乾いた空気で遠望が冴える。急斜面の尾根や露岩を前景に低く入れ、広角で空の量感を、望遠で山並みと湾岸の街を圧縮したい。日没直後は伊勢湾の灯と空のグラデーションが最も美しく、長秒で車列の光跡を重ねるとダイナミックな一枚になる。三脚は低めに構え、風のブレを抑えながら安定したフレーミングを心掛けたい。