積田神社

積田神社は、田園の中に社叢がぽつんと立ち上がるような“里の鎮守”感が魅力。広角で鳥居と空の余白を大きく取り、参道の玉砂利や石段をリード線にすると土地の広がりが伝わる。標準で拝殿の端正な線、中望遠で狛犬・扁額・注連縄の撚り、苔むす灯籠を寄って質感を足したい。春は芽吹きと花、夏は濃い緑と入道雲、秋は稲穂色の背景が作りやすく、冬は澄んだ光で影が締まる。雨上がりは石畳が艶を帯び、夕方は斜光で刻字が立体的。参拝者や自転車を小さく点景に入れると“暮らしの信仰”が写る。モノクロでも線が強く、ブルーアワーは灯りがあれば玉ボケも狙える。