久留米成田山

久留米の丘にそびえる高さ62mの救世慈母大観音が主役。広角で足元から見上げると、空に突き刺さるスケールが一発で伝わる。夕方は斜光で衣の皺に影が入り立体的、青い時間はシルエットも美しい。境内は見晴らしが良く、望遠で市街と観音を圧縮すると“街を見守る”感じが出る。足元の幟や参道を前景に入れて、巨大像との対比を作ると写真が締まる。春は桜、夏は入道雲、秋は澄んだ空、冬は輪郭がシャープ。雨上がりは石畳が黒く締まり、提灯や灯明を前ボケにして柔らかくまとめると宗教施設らしい温度が残る。風の強い日は雲の流れも主役。