奈良 深田池

橿原神宮の南に横たわる一周約1.5kmの溜池で、推古天皇が築いた畝傍池と伝えられる歴史を持つ。春には約600本のソメイヨシノが湖面に映え、無風の朝は桜雲と二上山の稜線が水鏡に溶け込む。夏は白や淡桃のスイレンが絨毯のように広がり、望遠で花と水鳥を重ねると絵画的。秋はメタセコイアの紅葉と鴨の編隊、冬は霜柱と薄氷が作る抽象模様が楽しめ、四季を通じて散策路でローアングルや逆光を試せる。周囲に街灯が少ないため早朝やブルーアワーの長秒撮影にも最適で、水面反射の濃淡がドラマを生む。池畔にはベンチも多く機材の交換や休憩がしやすい点も嬉しい。