馴馬城跡

龍ケ崎市の台地先端に築かれた中世城館跡。沢を挟んで二股に分かれる舌状台地の“細い尾根”を使い、先端を堀切で断って要害にしたという地形が最大の被写体です。南北朝期に南朝方が立てこもった城と比定され、いまも起伏と切岸の線が残るのが渋い。冬は落葉で地形が読みやすく、秋は落ち葉が堀切の陰影を強調。広角で尾根の流れを斜めに走らせ、望遠で堀切の切れ込みを圧縮すると“戦の距離感”が出ます。雨上がりは土の色が深く締まり、足跡のない朝が狙い目。遺構は派手ではないので、草の揺れや影の伸びを含めて撮ると写真が締まります。