国史跡多田銀銅山遺跡

坑口や石積み、水路の痕跡が森に溶ける鉱山遺跡で、苔と湿度が“時間の質感”を作ります。曇天や雨上がりは石が黒く締まり、坑道口の深い黒が画を引き締める。広角で坑口と道の消失点を作り、望遠で刻み目・錆・滴を拾うと説得力が増します。渓の音がある場所はスローシャッターで水だけを流すと静けさが強調され、光が差す瞬間は木漏れ日がスポットライトに。夏は冷気と緑で涼感、冬は空気が澄んでトーンが硬質に。暗所は手ブレしやすいので三脚か高感度で、遺構に触れずに撮るのが鉄則です。ライトを弱く当てるとテクスチャが浮きます。