王塚古墳(嘉穂郡桂川町寿命)

田畑の中に丸く盛り上がる墳丘の稜線が美しく、朝夕の斜光で草の起伏が陰影として立体的に浮かびます。周囲に高い建物が少ないので空を大きく入れた広角が気持ちよく、畦道をリードラインにすれば奥行きも簡単。石室入口や石段、石の肌は標準〜中望遠で質感勝負。曇天は緑が落ち着き形が読みやすいので、あえてロートーンで渋くまとめるのもおすすめです。夕焼けや月を背景にシルエットで撮ると、古墳の輪郭が一段と際立ちます。花が少ない季節は刈り跡や土の色を生かしてミニマルに構成すると渋く決まります。電線や看板を避ける角度探しも、現地での楽しさのひとつです。