香蔵寺のソテツ

香蔵寺のソテツは、放射状に開く葉とごつい幹が寺の景観に“南国の匂い”を足す名脇役。ローアングルで葉を天井のように撮るとグラフィカルに決まり、逆光では葉の縁が光って輪郭が立ちます。石段や瓦屋根を背景に入れると和と亜熱帯の違和感が面白い。雨上がりは葉の艶が増し、しっとりしたローキー現像が似合います。幹のテクスチャは中望遠で切り取り、葉の放射線は広角で強調すると二枚一組の見せ方が作りやすい。人を入れるなら少し引いてスケール感を出すのがコツです。葉先の動きが出る日は1/60以上で止めるか、あえて低速で流して“風の気配”を写すか、狙いを決めると迷いません。