金剛證寺のモクレン

伊勢志摩スカイライン沿い、朝熊山中腹に建つ金剛證寺の境内では、春になると約30本のモクレンが一斉に咲き、山寺の静寂の中に淡い白色の花が浮かび上がります。石段や仁王門、本堂の屋根と組み合わせて構図を組めば、花の気品と山岳寺院らしい重厚さが同居した一枚に。曇り空の日は花びらの質感がやわらかく出るので、やや露出を抑えて背景を落とすと、モクレンの白だけがふわりと浮かび上がります。霧や薄い霞に包まれる朝はとくにフォトジェニックで、参道の灯籠や石畳を前景に、奥へ続く花のラインを意識すると奥行きのある写真が撮れます。