永安寺の雲竜の松

永安寺の雲竜の松は、安城市の永安寺境内に横たわる樹齢三百五十年ほどのクロマツで、幹が地上一・五メートルほどで三つに分かれ、地を這うように二十メートル以上も伸びる姿が名の由来です。広角で低く構えれば、うねる幹が画面を蛇行し、その奥に本堂の屋根がのぞくダイナミックな一枚に。枝ぶりの曲線を生かして、部分的に切り取れば抽象的なラインの写真にもなります。新緑から紅葉、雪景色まで、季節ごとに“雲の中を進む竜”の表情が変わる一本です。