大谷フクジュソウ群生地

大谷フクジュソウ群生地は、高山市清見町大谷の西光寺裏山の斜面約二千平方メートルに、早春の福寿草が一面に咲き広がる黄一色のフィールドです。雪解けのあと、落葉の茶と苔の緑の上にぽつぽつとお椀型の花が開き始め、見頃には斜面全体が光をたたえたような黄金色のじゅうたんに変わります。整備された遊歩道からは、ローアングルで花を大きく入れ、奥に杉林や山門をぼかして配置でき、逆光の時間帯には花びらの透明感が際立ちます。開花期は短いので、晴れた午前中を狙って柔らかな光を捉えたい場所です。残雪がわずかに残る年には、黄色と白のコントラストがいっそう際立ち、早春ならではの清冽な空気感が画面に宿ります。