石徹白大杉

石徹白大杉は、山里の神社境内にそびえる樹齢千年級の巨杉で、幹回りの太さと根元のうねりが圧倒的な迫力を放ちます。見上げれば幹は途中で分かれながらも天へと伸び続け、枝先には苔や着生植物がまとわりつき、長い時間の積層を物語ります。広角で鳥居や社殿と一緒に切り取れば、信仰と自然が一体となった石徹白の空気感が伝わる一枚に。冬の深雪に包まれる姿や、霧の立ち込める雨の日も、静寂と神秘性が際立つ絶好の撮影チャンスです。樹皮の割れ目や太い根を中望遠でクローズアップすれば、抽象的な線と影の世界が立ち上がり、カラーだけでなくモノクロ作品にもよく応えてくれます。