信太神社のクスの木

信太神社のクスの木は、橋本市高野口町九重の小さな社の境内にそびえる幹周約７〜８ｍ、樹高約２５ｍ、樹齢４００年ほどとされる巨樟で、県指定の文化財にもなっているパワフルな１本です。根元には幹周２ｍ超のクロガネモチが抱き合うように癒合しており、二本の樹が一体化した姿は珍しく、ローアングルで見上げると複雑な幹のラインが画面いっぱいに広がります。境内の石段や社殿、背後の紀ノ川流域の山並みを少しだけ入れると、里の信仰とともに生きてきた時間が伝わる一枚に。曇天や霧の日は葉の階調が出やすく、しっとりとした緑のトーンが楽しめます。