
レンズ取引は約4本に1本が1kg超—取引重量の中央値630g レンズ交換式ボディを104g上回る【みんなのカメラ調べ】





交換レンズには、200gを切る単焦点から2kgを超える超望遠まで、10倍を超える重量差があります。みんなのカメラの取引データを重量別に見ると、300g以下と1kg超の比率はどちらもレンズ交換式ボディを大きく上回り、レンズは軽い側と重い側の両方に厚みがありました。しかも取引上位レンズのみを見ると、より重い層に集まりました。
この記事のサマリー

1kgを超えるレンズは23.2%で約4本に1本。一方でレンズ交換式ボディで1kg超は1.3%にとどまる。

500g以下の割合はレンズ37.0%に対しボディ47.2%。一方で300g以下はレンズ20.9%・ボディ6.6%で、レンズは軽い側にも幅がある。

取引数の多い上位20製品に絞ると、重量分布は全体よりはっきり重い側に寄った。

重量の分布は、ズームレンズと単焦点レンズで大きく異なる。
はじめに|カメラの重さを、レンズ側から見る

カメラ選びでは、ボディの重量が比較項目になりやすいです。しかし、実際に持ち歩く機材の重さは、装着するレンズによっても大きく変わります。
そこで本記事では、同じ対象状態で取引された交換レンズと、レンズ交換式カメラ本体の重量分布を比較しました。重量の中央値、重量帯別の割合、取引上位20製品の構成から、どのような重さのレンズが取引されているのかを見ていきます。
カメラ本体そのものを重量の観点で並べた分析は、別記事にまとめています。
※同記事はレンズ一体型のコンパクトデジタルカメラを含み、集計期間も本記事とは異なります。
本データについて
- データソース:みんなのカメラのフリマ取引データ
- データ期間:2025年11月6日〜2026年6月15日
- 対象カテゴリ:交換レンズ(ズームレンズ・単焦点レンズ)
- 対象状態:商品状態を問わない(新品、中古)
- ランキングの基準:対象期間中の取引数が多い順。重量そのものの順位ではありません
- 重量:各メーカーが公表するレンズの質量を採用しています。取り外し可能な三脚座について複数の数値がある場合は、三脚座を外した値を優先しています。フード、キャップ、フィルターなどの着脱式アクセサリーは含みません
- 平均取引価格:対象期間中に成立した取引価格の平均
- カメラとの比較:同じ期間・同じ対象状態で集計したレンズ交換式ボディ(ミラーレス一眼・デジタル一眼レフ)の数値を用いています。レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラは、交換レンズを装着しないため比較対象から除いています
- 引用について:「みんなのカメラ調べ」と出典明記の上で引用可能
なお、本データはみんなのカメラ上のフリマ取引に基づくものであり、日本のレンズ市場全体を代表するものではありません。みんなのカメラにおける取引傾向としてご覧ください。
【注目ポイント】重量から見えた3つの傾向

注目1|レンズの中央値は630g。レンズ交換式ボディを104g上回った
取引されたレンズと、同じ期間のレンズ交換式ボディを並べると次のようになります。
交換レンズ | レンズ交換式ボディ | |
|---|---|---|
重量の中央値 | 630g | 526g |
1kg超の割合 | 23.2% | 1.3% |
500g以下の割合 | 37.0% | 47.2% |
300g以下の割合 | 20.9% | 6.6% |
1kg超の割合では約18倍の差がつきました。ボディは500g以下が47.2%を占めるのに対し、レンズは37.0%です。
一方、300g以下まで絞るとレンズが20.9%、ボディが6.6%となり、逆転します。500g以下全体ではカメラ本体のほうが多いものの、300g以下では交換レンズが上回り、1kg超も交換レンズのほうが多い。レンズの取引は、300g以下の軽量域と1kg超の重量級という両端に分かれる形でした。
なお、これは交換レンズというカテゴリとレンズ交換式ボディというカテゴリの重量分布を比べたものです。実際の使い方は組み合わせ次第なので、ボディとレンズの中央値を足しても、実際に使われている撮影システムの重量になるわけではありません。
注目2|取引上位の製品ほど、重い側に寄っている
取引数の多い上位20製品の取引だけを取り出すと、重量分布が変わります。
上位20製品の取引 | レンズ全体 | |
|---|---|---|
重量の中央値 | 700g | 630g |
1kg超の割合 | 39.4% | 23.2% |
500g以下の割合 | 12.3% | 37.0% |
300g以下の割合 | 7.2% | 20.9% |
上位20製品の取引では中央値が700gに上がり、1kg超は39.4%と全体の23.2%を大きく上回りました。500g以下は12.3%まで下がります。
よく取引されているレンズほど、重い側に寄っていることになります。レンズ全体では軽い製品と重い製品が幅広く分布していますが、取引が集まっているのは重いほうの帯でした。
取引上位20を比較すると、レンズ交換式ボディでは500g以下が10機種だったのに対し、交換レンズでは2製品でした。上位群だけを見ても、交換レンズのほうが重量のある製品を多く含んでいます。
注目3|上位20の重量差は、交換レンズが1,928g、カメラ本体が468g
取引上位20の最も軽い製品と最も重い製品を並べると、レンズとボディで開きが大きく違います。
最も軽い | 最も重い | 重量差 | 最重量/最軽量 | |
|---|---|---|---|---|
交換レンズ 上位20製品 | 187g(XF35mmF1.4 R) | 2,115g(FE 200-600mm) | 1,928g | 約11.3倍 |
レンズ交換式カメラ本体 上位20機種 | 292g(VLOGCAM ZV-E10 II) | 760g(D500) | 468g | 約2.6倍 |
交換レンズ上位20製品の重量差は1,928gで、カメラ本体上位20機種の468gに対し約4.1倍でした。最重量を最軽量で割った比で見ても、交換レンズは約11.3倍、カメラ本体は約2.6倍です。上位20製品のうち、1kgを超えるのは8本でした。
取引ランキング上位製品の重量と特徴

上位に入ったレンズを、どういう性格のレンズなのかという観点で見ていきます。
【1位】Canon RF 100-400mm F5.6-8 IS USM 635g
望遠端400mmまでをカバーするRFマウントの超望遠ズームです。開放F値はF5.6-8で、大口径タイプではありません。同じ100-400mmでも、6位のEF 100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(1,570g)とは設計も対応マウントも異なります。
【2位】Canon RF 24-105mm F4 L IS USM 700g
広角24mmから中望遠105mmまでをF4通しでカバーするLレンズです。RFマウントの標準ズームとして、1本で日常の画角をまかなう位置づけにあたります。
【3位】Nikon NIKKOR Z 24-120mm f/4 S 630g
Zマウントの標準ズームで、こちらもF4通しです。2位のRF 24-105mmより望遠側が15mm長く、重量は70g軽くなっています。
【4位】FUJIFILM フジノンレンズ XF35mmF1.4 R 187g
上位20製品で唯一、300gを下回った一本です。APS-C用の標準単焦点で、35mm判に換算すると約53mm相当の画角にあたります。開放F1.4の明るさを持ちながら、200gを切る重量に収まっています。
【5位】Nikon NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR 1,955g
600mmまで届くZマウントの超望遠ズームです。本レンズは三脚座リングを含む2,140gという値も公表されており、本記事では三脚座を外した1,955gを採用しています。
レンズ 取引ランキング 1〜10位と重量
取引数の多い順に、1位から10位までを重量とあわせて並べます。
順位 | 製品名 | ブランド | タイプ | 重量 | 平均取引価格 |
|---|---|---|---|---|---|
1 | RF 100-400mm F5.6-8 IS USM | Canon | ズーム | 635g | 85,494円 |
2 | RF 24-105mm F4 L IS USM | Canon | ズーム | 700g | 132,106円 |
3 | NIKKOR Z 24-120mm f/4 S | Nikon | ズーム | 630g | 113,141円 |
4 | フジノンレンズ XF35mmF1.4 R | FUJIFILM | 単焦点 | 187g | 65,527円 |
5 | NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR | Nikon | ズーム | 1,955g | 201,304円 |
6 | EF 100-400mm F4.5-5.6L IS II USM | Canon | ズーム | 1,570g | 187,503円 |
7 | RF 70-200mm F2.8 L IS USM | Canon | ズーム | 1,070g | 284,213円 |
8 | NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S | Nikon | ズーム | 1,360g | 226,353円 |
9 | NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S | Nikon | ズーム | 805g | 181,695円 |
10 | FE 20-70mm F4 G SEL2070G | SONY | ズーム | 488g | 119,591円 |
レンズ 取引ランキング 11〜20位と重量
11〜20位で見ると、1kgを超えるレンズが4本入りました。うち17位のFE 200-600mm(2,115g)と12位のRF 200-800mm(2,050g)は2kgを超えており、上位20製品ではこの2本だけです。いずれも600mm以上をカバーする超望遠ズームでした。一方、この帯で最も軽いのは18位のFE 50mm F1.4 GM(516g)で、11〜20位で唯一の単焦点にあたります。
同じ焦点距離帯でも、重量には差があります。1位のRF 100-400mm(635g)と6位のEF 100-400mm(1,570g)は約2.5倍の開きですが、前者は開放F5.6-8の非Lレンズ、後者は開放F4.5-5.6のLレンズで、グレードが異なります。開放F2.8で揃う7位のRF 70-200mm(1,070g)と8位のNIKKOR Z 70-200mm(1,360g)でも、290gの差がありました。
順位 | 製品名 | ブランド | タイプ | 重量 | 平均取引価格 |
|---|---|---|---|---|---|
11 | FE 24-70mm F2.8 GM II SEL2470GM2 | SONY | ズーム | 695g | 242,386円 |
12 | RF 200-800mm F6.3-9 IS USM | Canon | ズーム | 2,050g | 241,396円 |
13 | RF 100-500mm F4.5-7.1 L IS USM | Canon | ズーム | 1,370g | 329,685円 |
14 | FE 70-200mm F2.8 GM OSS II SEL70200GM2 | SONY | ズーム | 1,045g | 292,076円 |
15 | AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR | Nikon | ズーム | 710g | 44,991円 |
16 | NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR | Nikon | ズーム | 570g | 73,777円 |
17 | FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS SEL200600G | SONY | ズーム | 2,115g | 217,712円 |
18 | FE 50mm F1.4 GM SEL50F14GM | SONY | 単焦点 | 516g | 143,129円 |
19 | EF 24-70mm F2.8L II USM | Canon | ズーム | 805g | 142,659円 |
20 | FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G | SONY | ズーム | 663g | 98,604円 |
上位20本の内訳は、標準・高倍率ズーム9本、望遠・超望遠ズーム9本、単焦点2本でした。1kgを超える8本は、いずれも望遠・超望遠ズームです。上位20製品の取引で重量級の割合が高まった背景には、望遠系ズームが半数近くを占めていることがあります。
タイプ別・重量帯別に見るレンズの特徴

重量の分布は、ズームレンズと単焦点レンズで大きく異なります。
タイプ | 重量の中央値 | 1kg超 | 300g以下 |
|---|---|---|---|
ズームレンズ | 695g | 29% | 10% |
単焦点レンズ | 300g | 7% | 51% |
中央値で2.3倍の差があり、単焦点は半数以上(51%)が300g以下に収まります。取引上位20製品に入った単焦点2本は4位のXF35mmF1.4 R(187g)と18位のFE 50mm F1.4 GM(516g)で、いずれも上位20製品の取引における中央値700gを下回ります。

レンズ全体を重量帯で分けると、次の構成になりました。
重量帯 | 割合 |
|---|---|
300g以下 | 20.9% |
301〜500g | 16.1% |
501〜1000g | 39.8% |
1kg超 | 23.2% |
501〜1000gが39.8%で最も厚い帯です。標準ズームの多くがこの帯に入ります。次いで1kg超が23.2%で、大口径ズームと超望遠ズームが該当します。一方、300g以下も20.9%あり、単焦点レンズの取引では51%がこの重量帯に入ります。レンズ全体の中央値630gという数字は、性格の違う2つの分布が重なった結果といえます。
本記事の主なデータポイント(引用用)

記事・メディア掲載時には、「みんなのカメラ調べ」と明記の上で引用いただけます。すべて取引ベース(1取引を1件として数えた割合)です。
注目ポイント | データ |
|---|---|
レンズの重量中央値 | 630g。同期間・同条件のレンズ交換式ボディは526gで、104gの差 |
1kg超の割合 | レンズ23.2%(約4本に1本)/レンズ交換式ボディ1.3%。約18倍の差 |
500g以下の割合 | レンズ37.0%/レンズ交換式ボディ47.2% |
300g以下の割合 | レンズ20.9%/レンズ交換式ボディ6.6% |
取引上位20製品の取引 | 中央値700g/1kg超39.4%/500g以下12.3%/300g以下7.2% |
重量帯の構成 | 300g以下20.9%/301〜500g16.1%/501〜1000g39.8%/1kg超23.2% |
タイプ別の中央値 | ズーム695g/単焦点300g。単焦点は51%が300g以下 |
編集部コメント|持ち出す重さを決めているのは、レンズ側かもしれない
今回の集計で重さの振れ幅が大きかったのは、レンズ側でした。取引上位20製品の重量は187gから2,115gまで開いています。同じ焦点距離帯でも、RF 100-400mm(635g)とEF 100-400mm(1,570g)のように2.5倍の差がつくことがあります。ボディを決めたあとに、まだ大きな分岐が残っているということです。
その振れ幅の中身は、ズームと単焦点の違いに表れています。同じ交換レンズというくくりでも、この2つは重量の分布がはっきり分かれました。何を撮るかによって、持ち出す重さは大きく変わることになります。
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