手引ケ丘公園

手引ケ丘公園は、住宅地の背後に立ち上がる小高い丘を活かした見晴らしの良い公園。春は斜面の桜と新緑、夏は深い木陰、秋は夕焼け雲と長い影、冬は澄んだ空気と裸木の線が被写体になる。広角で空と斜面を大きく入れ、手すりや階段をリーディングラインにすると奥行きが生まれる。高台からは街と山並みのレイヤーが重なり、望遠で屋根の連なりだけを切り取れば抽象的な画に。雨上がりは路面の映り込みがアクセントとなり、静かな時間を柔らかく表現できる。ベンチの影や東屋のシルエットを小さく添えると生活の体温が伝わり、日没後は手持ち高感度で街明かりと空のグラデーションを軽やかに切り取れる。