清納の滝

奈良県十津川村の山奥にかかる清納の滝は、落差こそ大きくないものの豊富な水量と大きな滝壺が印象的で、「マイナスイオンの滝」とも呼ばれる迫力ある一条です。道路脇の駐車スペースから短時間でアプローチでき、滝壺のすぐそばまで近づけるので、広角で見上げる構図から中望遠で水飛沫のディテールまでじっくり狙えます。周囲は木々に囲まれた薄暗い渓谷で、曇天や小雨の日ほど岩と苔の階調が豊かになり、NDでシャッター速度を落とせば白いベールと岩肌の質感の対比が際立ちます。近くの「大野出合のヴィーナス」と呼ばれる岩も前景に添えれば、物語性のあるカットに仕上がる滝です。