真富士山

安倍奥にそびえる真富士山は、名の通り正面に富士山を望む好位置。春はアカヤシオや新緑、梅雨時は霧が差し込み幽玄、秋はブナやカエデの錦、冬は樹氷や霧氷が美しい。稜線上の開けたポイントからは富士と前景の尾根が重なり、朝焼けの紅と青のグラデーションが映える。広角でダイナミックに、望遠で富士の雪紋や山肌の陰影を切り取ると表情が変わる。谷筋から立つガスが光を割る瞬間は逃さず、露出はこまめに補正。冷え込み時は霜で路面が滑るので安全第一で構えたい。波打つ支尾根を前景に置くと富士の大きさが際立ち、稜線のリズムが生きる。